TITLE:非常美術倉庫 Storehouse of Emergency Art Works
YEAR:2012
2011年7月に新潟を襲った記録的豪雨の際に急遽おこなったワークショップをきっかけにはじめたプロジェクト。
おおきな災害時や、特定の地域の危機、個人的なもめごとなど、非常時と呼ばれるさまざまな状況を変えることは難しいが、自分のかかわり1つで見え方や捉え方を変えることはできるかもしれない。今自分が置かれている現状にあそびを見いだすようなかかわりや出来事を生んでいく。そんな出来事を記録した本を非常美術倉庫に収めていく。
非常美術文庫1大雨のとき
三省ハウスゴロク
2011.7.30 場所 新潟 三省ハウス
新潟を襲った記録的豪雨の影響で元小学校に軟禁状 態になった小中学生とともに、校舎全体をつかった 巨大スゴロクをみんなで制作。完成し、みんなで遊 ぶ頃には空が晴れていた。
非常美術文庫2 大雪のとき
雪堀鍋
2012.1.15 場所 十日町市まつだい商店街
越後妻有の冬を語る上で切り離せないものが4 メートルも降り積もる豪雪だ。この地域では、雪かきを雪堀と呼ぶ。家が雪に覆われてしまうとつぶされてしまうらしい。作業中、休憩時間に暖かい鍋が用意されていたらとてもうれしい気がする。どうせ屋根にのぼって作業しているのだからちょっと場所をつくって食べたら風流なんじゃないだろうか。それがはやりだして冬は雪屋根鍋がこの土地で名物になったりなんかしたらおかしな光景だなあなんて妄想をさきどりしてみた。
非常美術文庫3 家族がはなればなれになったとき
ヤマトのうた
2012.6.3 場所 新潟 草村家 原案 中島佑太
うた協力 即興からメール団
妻有でお世話になってきたとある家族のテーマソングをつくった。いつかははなればなれになる家族。過疎化もとめられないけれどいつでも思い出せるためにうたをつくった。 2010 年から作家が妻有でお世話になってきた草村家(そうむらけ)、高橋家(たかはしけ)と一緒につくったうたは、家族の歩んできた人生をなぞっていくと、単なる一家族のテーマソングではなくなっていった。